愛する我が子の入園。
ずっと一緒に過ごしてきたママからすると嬉しくも寂しくもあります。
入園に向けて知っておくべき「慣らし保育」について保育士が解説します。
参考にしていただけると嬉しいです。
保育士経験10年の私が解説します!
園によって違いはありますが、似ているポイントも多いので是非参考にしてください!
慣らし保育とは
慣らし保育とは、文字通り保育園や幼稚園に慣れるための保育です。
新入園児のこどもたちは、園での生活に慣れるまで時間がかかる場合がほとんどです。
お母さんと離れて心細く不安な気持ちで泣いてしまう子もたくさんいます。
初日から丸一日園で過ごしてしまうと、子どもにとって精神的な負担も大きくなります。
また、わんわん泣きっぱなしで夕方まで過ごすと身体にも良くありません。
そこで、1時間や2時間の短い保育時間から徐々に時間を伸ばしていく
「慣らし保育」が多くの園で取り入れられているのです。
慣らし保育の必要性
お母さんの仕事の都合などで、慣らし保育なしで入園される方も少数ですがおられます。
入園説明会や入園前の面談の時に
「慣らし保育は絶対に必要ですか?」
という質問を受けることがあります。
この質問に対する答えは園によって違うと思いますが、子どもの事を思うのであれば1日でも2日でも良いので慣らし保育をする方が良いと思います。
今まで長時間離れることのなかった大好きなお母さんと離れてしまうということは、子どもにとって不安と恐怖でいっぱいです。
知らない大人に抱っこされてお母さんと引き離される保育園が
「イヤな場所」
だと認識する子がたくさんいます。
初日からそんな場所に朝から夕方までいるとなると心身ともに疲労困憊です。
保育園が
「安全で安心できる場所」
だということが分かるまで、時間をかけて徐々に慣れていけるようにすることは、情緒の不安定を最小限に抑える工夫です。
実際、新入園児が園に慣れるまでにあった事例として
泣く・嘔吐する・水分摂取を拒否する・おやつや食事が食べられない・脱走する・おしっこが出ない・発熱する・夜驚症・夜尿症・夜泣きが続く・自分の髪の毛をむしる
などがあります。
情緒不安定でストレスが溜まると、様々な症状を引き起こす可能性があるので気をつけてあげてください。
大変だとは思いますが、子どもの不安や負担を減らせるように慣らし保育を行うことをオススメします。
お母さんも一緒に、ゆっくり慣れていこう!
慣らし保育の期間
乳児クラス(0・1・2歳児)
1時間程度から始まることが多いです。
そこから徐々に時間を伸ばしていき、入園して2週間程度で通常保育となります。
1週目は1時間~午前保育。給食が食べられそうなら給食後の降園も可能です。
2週目からは給食、午睡をスタートさせる園が多いです。
幼児クラス(3・4・5歳児)
初日は1~2時間程度からのスタートですが、3日目くらいから給食が始まる園が多いです。
2週目から通常保育ができそうなら通常保育が始まります。
あくまでも目安だよ!
子どもによって、慣れるスピードにはかなり差があるよ!
乳児でも幼児でも、子どもの性格や慣れ具合によって期間は変わります。
一人ひとりに合った期間・進め具合を担任の先生が親身になって考えて下さることが多いので安心してくださいね。
入園前に違う園に通っていた、いわゆる「保育歴有り」の場合は慣らし保育の期間や進め方が違ってくる可能性があります。
事前に先生に保育歴があることをを伝えておくと、慣らし保育の期間が考慮される場合があります。
逆に、なかなか慣れずに泣きっぱなしで給食も食べられないような状態であれば、慣らし保育を伸ばしてくださいと言われるケースもあります。
子どもの状態を見ながら先生と相談して進めていくことが必要です。
慣らし保育中に気をつけること
慣らし保育中は子どもの情緒が乱れやすくなります。
昼間、新しい環境で涙をこらえて頑張っている子もたくさんいます。
慣らし保育から帰ったら、たくさんスキンシップをとって安心させてあげましょう。
園の反動で抱っこから離れなかったり、グズったりしてしまう子も多いです。
ストレスが溜まってしまわないよう、愛情をたっぷり注いであげてくださいね。
また、慣らし保育は子どもの様子を見ながら進めていくことが多いので、お仕事をされているお母さんは職場に慣らし保育のことを伝えておきましょう。
子どもの様子によって慣らし保育の時間や日数が変わることもしっかり伝えておくことが大切です。
働くお母さんにとって慣らし保育は大変だと感じることもありますが、慣れれば笑顔で登園してくれるのでお母さんの努力が報われます。
最初から無理をさせず、最初こそ丁寧に対応するよう心がけましょう。
参考になれば幸いです。
きしこ☆
・慣らし保育って何?
・慣らし保育がなぜ必要なのか
・慣らし保育の期間
・慣らし保育中に気をつけること